力持ちのテクニックと職業病

力持ちのテクニック

最近は軽い腰痛のために少し前かがみの姿になっています。街を歩いていてウィンドウに映る自分の姿を見て、あわてて姿勢を正すのですが、一種の職業病と言えるのかもしれません。

材木屋の仲間にも腰痛持ちの人はとても多いです。荷役作業にはフォークリフトで積み込みや荷下ろしが出来るとは言え、フォークリフトの無い現場や、住宅への搬入などは人力に頼らざるを得ず、材木を肩に担いで納品する事になります。長く続けるうちに体には負担がかかり、腰痛などになりやすいのは仕方のない事です。

今まで多くの力作業をしてきましたが、頭にすぐ浮かぶ大変な作業の思い出は目黒区内の高級マンションの搬入です。長さ2.4メートル以上のタモ材を約100丁程3階に搬入するのですが、エレベーターや階段が使用できず(高級マンションにはいろいろ制約があるようです)外側から窓越しに手渡しで3階に上げます。外国人の大工さん(カナダ人)2人と自分の3人でやりましたが、人よりは力があると思う自分でもこの後2~3日はまともな文字が書けませんでした。カナダ人の大工さんは涼しい顔で作業を続けていましたが、腕の太さといい、体格といい、とても敵わないと思いしらされました。

日本人でも重い材木を軽々と運ぶ人はいます。体格の良い人だけではなく、小柄な年配の人が大きな材木を運ぶのを見て、力だけではなくコツが重要だと分かります。コツは言葉で説明するのは難しいのですが、バランスを取って、気合いを入れる事は大事です。

大きくて重い材木は「歩かせる」事もよくします。担ぐ事が難しそうな場合には材木を立てて手前に傾けて左右に交互に少しづつ振って移動させます。力もさほど使わずに移動させる事ができます。なるべく体力を使わずに出来るに越したことはありません。

個人事業主の自分は体が資本です。幾つまで材木屋が出来るかは分かりませんが、体が続く限りはやっていきたいと思っています。そのためには湿布薬とコルセットベルトは絶対に手放せない一生の相棒です。

※写真はラジアータパイン(ニュージーランド松)の生材。サイズ 2,000×300×300㎜ 重いため歩かせます。

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