春遠からじ
立春の翌日の日曜日、穏やかな晴天の下運動不足の解消も兼ねて、お決まりの散策コースへ行ってきました。
丁度今頃が「紅梅・白梅」の見頃だろうかとか、また「河津桜」の咲き始めはどうだろうか、などと考えながら都立林試の森公園から目黒不動尊に向かいます。
林試の森公園の河津桜は蕾も膨らみ一部は咲き始めていました。これから2月いっぱいは早咲きの桜を楽しめそうです。
林試の森公園から移動した目黒不動尊へはお参りを目的に訪れる事が多く、毎月28日の縁日は子供の頃の楽しみでした。
この日は本堂の両脇にある紅白の梅のうち、白梅は見頃でしたが紅梅はまだ2~3分咲きといったところでした。
この目黒不動と林試の森公園には大きな「鈴懸の木(スズカケノキ)」があり、林試の森公園の説明文によるとこの「鈴懸の木」を日本で最初に植えたのはここ林試の森公園(前身の林業試験場)であるとの事でした。
目黒不動の「鈴懸の木」
「鈴懸の木」は「プラタナス」の名称でも呼ばれ、街路樹として良く知られています。名称の「鈴懸」とは果実の形が修験道の山伏の法衣「篠懸(すずかけ)」に付いている房に似ている事が由来との事です。(スズカケノキ科)
日本では材木としてはあまり利用される事はありませんが、私が広葉樹問屋にいた頃に「アメリカンシカモア」の名称で仕入れた事がありました。カエデ科の「シカモア」と混同されがちですが「アメリカンシカモア」はスズカケノキ科で当時の記憶ではあまり上等な材ではなかったと記憶しています。(短尺幅広の耳付き材で、ネジレ、割れ、入皮があった)
林試の森公園の「鈴懸の木」はかなりの大木で管理事務所棟の脇にあり、この公園のシンボル的な存在であり一見の価値があると思います。「河津桜」はこれから見頃を迎えますが、「鈴懸の木」の迫力は、葉を落とした今が見頃と言えるかもしれませんね。
※ シカモアの名称はスズカケノキ科の「アメリカンシカモア」、アカテツ科の「サテンシカモア(シルバーハート)」、カエデ科の「ホワイトシカモア(ヨーロピアンメープル)」とあり、混同しがちです
※ 「サテンシカモア(シルバーハート)」:アカテツ科「サテンシカモア」は日本国内での流通名 アフリカ材で「アニグレ」とも呼ばれる
※ 「ホワイトシカモア(ヨーロピアンメープル)」:カエデ科 縮み杢のある材はバイオリン等の裏板、側板、ネックに使われます