修繕(リペア)
先日、近隣住区より当町会に使わなくなった臼と杵の提供の申し出があり、ご厚意に甘えて引き取りをしてきました。
(臼は欅:ケヤキ、杵はケヤキと白樫:シラカシ)
当初、傷みがあって使えるか分からないとの事でしたが思った程ではなく、手直しすれば十分に使える状態でした。大きさは小ぶりで子供用の臼として使えそうです。
内側は大きな割れは無く、細かい干割れ(ひわれ)は無数に入っておりましたが、水を張れば問題無い様に思えました。外側にはかなり大きな割れがありましたが、鎹(かすがい)を打ち込めば大丈夫だろうと思います。
主な修繕点としては、
・臼の内側の縁(へり)のささくれをとって大きく面取りをする。
・手掛け(取っ手)が小さく指が入らないので、大きく切り開ける。
・杵も先端のささくれをとる。
・杵の柄が抜けない様に矢板(楔:くさび)を打ち込む。
・外側の大きな割れに鎹(かすがい)を打って割れの広がりを防ぐ。
さて、実際に作業を行うにあたりどんな道具を使ったものかと考えるに、以下の道具を引っ張り出して来ました。
(銑(せん:曲銑)、切り出し小刀、槍鉋(やりがんな)、南京鉋、内丸鉋)しかし道具の選択が良く無かったのか使い方が良く無かったのか、又は腕が無かったのか思った様にできず、結局は以下の道具に頼る事となりました。
手道具は祖父の頃からの物が数多くありますがほとんど使う機会がなく、たまには使ってあげようと引っ張りだしましたが、せっかちな自分には電動工具の方が使いやすかったです。
昔からの木工手道具の良さは充分理解しています。機能美もあると思います。しかし電動工具の便利さに頼る事はこれからも多いのだろうなと思います。なにしろ楽なもんですから。(仕上がりの見た目が良くないのはご勘弁下さい)