スギ ヒノキ ネズコ
写真は左より、山武杉柾目材、尾州檜(ビシュウヒノキ)柾目材、鼠子(ネズコ)柾目材です。
・山武杉は千葉県・山武地域周辺に生育する杉で、奈良県・吉野杉の植林種とされ、大きな材も多く優良材です。スギ科
・尾州檜は木曽檜の事で江戸時代に尾張藩によって伐採禁止された五種類の木の一つで日本を代表する銘木です。(尾州は尾張藩が由来)ヒノキ科
・鼠子は木曽五木の一つで、黒檜(クロベ)とも呼ばれる。ヒノキ科
※木曽五木・・・ヒノキ、サワラ、アスナロ、コウヤマキ、ネズコが伐採禁止の停止木(ちょうじぼく)とされた。
これらの材に共通するのは、素性が良く、柾目は狂いもなく軽く、加工性も良く、芳香を持つ材であるという事です。特に、尾州檜と鼠子は厳しい生育環境により木目が緻密で、その柾目は「糸柾(いとまさ)」と呼ばれる程、非常に細かいです。(鼠子材は加工時、粉塵によるアレルギーが起きます。要注意を。)
※ 写真は鼠子材 平均的な柾目材 一寸幅(30.3㎜)に40本の木目が見られる。
尾州檜と鼠子材の特に目の細かい所は一寸(30.3㎜)の中に尾州檜で約80本、鼠子で46本の木目がありました。工芸作家の方はこうした「糸柾」を好まれます。
材木屋としてもこの様な材を扱うのはとても楽しいです。日本を代表する良材であり、香りも良く、何より材が軽い事がとても助かります。
堅木材もこの様な軽い材ばかりなら、腰痛に悩む事もないのにと思ったりもします。