ナラ材の在庫のご案内と虎斑の話
ナラ材の在庫のご案内です。
ナラ t27mm及び34mm 柾目、人乾材、長さ 1,800mm~ 幅 150mm~
t27mm及び34mm 板目、人乾材、長さ 1,800mm~ 幅 150mm~
柾目材、板目材ともに白太の少ないグレードです。
長さ、幅により単価が変わりますので価格はお問合せ下さい。よろしくお願い申し上げます。
表題の写真の様にナラ材の柾目には特徴的な「虎斑」が見られます。追柾目に製材するとこの「虎斑」は控えめになります。家具にはこの「虎斑」が特徴的に使われている製品と使われていない製品とにはっきり分かれます。
当店のお客様もこの「虎斑」に対する要求が二つに分かれます。
西洋アンティーク家具を扱うお客様や創作家具を製作するお客様はどちらかと言えば肯定的ですが、量産家具を製作されるお客様やベテランの職人さんなどは否定的です。これには次の様な理由があると思います。
西洋アンティークの家具にはどぎつい程の虎斑が見られるように、装飾的に大事な要素となっていますし、オーク材を使った高級家具であると主張しているのではないかと考えられます。(個人の見解です。) それに見た目も面白く強く印象に残ります。
それに対し見た目が賑やかすぎる、うるさすぎると考える職人さんは少なくありません。素直な柾目が好まれる風潮は依然としてあります。また突板化粧合板のナラ(オーク)の柾目にはこの「虎斑」が入ったものは現在見かけません。(理由は良くわかりませんが、需要の問題かもしれません。)化粧合板を併用すると無垢材も虎斑が無い材を使うことになり、こうした事が虎斑が敬遠される要因かと思われます。
このナラ材以外にも斑の有無の好き嫌いがはっきりと分かれる材があります。
写真はマカバ(マカンバ)の赤身盤です。(サイズは2,400 × 300 × 90mm )
カバ類にはこの斑(縄目、ギラと呼ばれている)が出やすい材です。ナラ材同様賑やかすぎ、うるさすぎと捉えられたり、仕上げに色ムラが出るなどの理由で一般的には敬遠されがちです。
一方、松本民芸家具やクラシック家具にはこの縄目を特徴的に使った製品もあり、それが魅力の一つとなっています。
杢に対する解釈や好みは人様々です。お使いになられる方の好みが優先されるべきだとは思いますが、個人的にはこの材木に対する考え方の多様性こそがこの国の木に対する深い造詣と愛着を感じさせますし、その要求に応える材木屋として腕の見せ所ですし、やりがいを感じます。