材木屋の必需品

材木屋の必需品

配達などで車を運転中に、ラジオから聞こえてくる交通情報で、トラックの荷崩れが原因で渋滞を引き起こすという事をよく耳にします。積み荷の積載オーバーや、無茶な積み方、ロープなどの固定不足など原因は様々だと思いますが、材木屋も他人事(ひとごと)ではありません。

私が新木場の問屋にいた時の実際の失敗談ですが、長さ約4200㎜のホワイトオーク材の小さなバンドル(幅約1050㎜、高さ約400㎜)を2トントラックに積んで長野県佐久市まで配達したのですが、普通にバンドルをバラしてトラックの荷台の幅いっぱいに広げ、鳥居にかけてアオリの中にお納めれば何事も無かったと思います。ですが、その時は面倒くさかったのかバンドルのまま鳥居にかけ、後方はアオリの上に載せて斜めにしても大丈夫だろうと判断して出発しました。もちろんロープやガッチャ(ベルト荷締め機)で十分固定し、バンドル自体は固定は万全でした。しかし走行中の振動で10数段ほどの中の十数枚が徐々にずり下がって、上信越道の佐久の手前のトンネル内で異音に気付いた時には数枚が脱落していました。幸いにも早朝で後続車がいなかったので事故にはなりませんでしたが、気付くのが遅ければ全量が落ちてしまったかもと思うとゾッとしました。これ以降は積み方、固定方法も、慎重の上にも慎重になった事は言うまでもありません。

上の写真は通常トラックに積んでいるロープとガッチャです。積み荷がしっかりと固定できる様に固定装備は多すぎるという事はありません。
このロープは材木屋の必需品で「南京(ナンキン)結び」で材木を固定します。より強く締めるにはダブルでかけたり、トリプルでかけることもできます。

材木屋の必需品
このロープの他にも、材木屋の仕事の中で、欠かせない必需品がいくつかあります。下の写真は
「間竿」(けんざお:尺寸目盛り、三尺竹製)、「折尺」(センチ目盛り、インチ目盛り、木製)、「コンベックス」です。

現在はこの間竿、折尺はまず使いません。コンベックスは必需品ですが、目一杯引き出すと元に戻らず使えない物もあるので要注意です。材木屋の必需品
そして、普段使う手袋にも革手(袋)とゴム引きの軍手とありますが、写真の物が自分には合っているようです。
このゴム引きの軍手はゴムの厚さや耐摩耗・耐久性が高く、手の汚れや、トゲが刺さる事も無くまさに必需品です。材木屋の必需品
どの様な仕事にも、業務を安全に確実に行うためには必要とされる装備や道具、また心構えがあると思いますが、「安全は全てに優先する」の言葉を胸に、必要な装備と共に謙虚な態度で臨む事が大切だと思っています。

最近の日記

まずはお気軽にご相談ください

取り扱い樹種一覧

井口材木店の取り扱い樹種はこちらをごらんください。その他に材木の加工や、木質系材料(ベニヤ、ボード類、集成材等)の取り扱いもございます。

メールでのお問い合わせ

井口材木店へのお問い合わせは、こちらよりメールにてご連絡ください。

お電話でのお問い合わせ

お急ぎの方はお電話でもご連絡いただけます。
(平日8:00〜17:30)
TEL03-3712-9421

井口材木店 | 家具工芸材専門 > 店主日記 > そのほか > 材木屋の必需品