真夏の風物詩

真夏の風物詩

お盆休み期間に入り、帰省の列車の混雑度を伝えるTVニュースや、高速道のマイカー渋滞はコロナ禍による移動自粛要請の為か、例年程ではないようです。このニュースを聞くと夏真っ盛りの時期の到来を感じます。一つの夏の風物詩と言えそうです。

今年は長かった梅雨の為のせいか、セミの鳴き声も聞こえ始めるのが遅かった様に感じます。当店の向かいにある小さな緑地公園では、今がセミの鳴き声の最盛期です。聞こえて来るのは主にアブラゼミ、ミンミンゼミで、たまにクマゼミがその合唱に割って入ります。

私が小学生の頃はクマゼミ、ミンミンゼミの鳴き声は聞いた事がなく、アブラゼミ、ニイニイゼミ、ツクツクボウシ、ヒグラシの方が普通に鳴いていた様に思います。これは気温などの環境の変化なのか、セミの世界の勢力図が塗り替えられたという事なのでしょうか。

向かいの緑地公園にはケヤキやソメイヨシノ、クヌギ、シイノキなどがあり、樹液に集まる昆虫が見られます。真夏の風物詩
これから初秋にかけて夕方頃にヒグラシの鳴き声が聞こえてくると、そのもの悲しさに平家物語の一節が思い浮かび、感傷的になる事があります。

祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響あり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理(ことわり)をあらわす おごれる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし たけき者も遂にはほろびぬ 偏(ひとえ)に風の前の塵に同じ

セミの世界も、我々以上に大変なのかもしれませんね。

真夏の風物詩

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