材木屋の天敵は?

材木屋の天敵は?

動物や植物にはその生存を脅かす「天敵」がいる場合があります。動植物は様々な方法でその対処法を身にまとっています。
植物ならば、棘をつけたり、葉を尖らせたり、臭気を放ったり、辛さ苦さを身に蓄えたりと様々です。

では植物である「木」の天敵は?  鹿や熊? 腐敗菌? 山火事?   いろいろ考えられますが、やはり人間ではないでしょうか。
特に我々材木屋などの「木」を扱うことを生業としている者はまさに主敵となりますでしょうか。

ですが材木屋ほど「木」に対して愛情を持っている業種は他にはないと思います。材木となった後も丁寧に管理し、お客様に愛着を持っていただける様にアドバイスし、ご提案する。これも一種の「木」への恩返しだと思っています。

では「材木屋」の天敵は?  火事? デッドストック? 猫の爪とぎ?   いろいろありますが、当店では「虫」です。

シロアリ、ヒラタキクイムシ、シバンムシetc といろいろいる中で、オオハキリバチは当店の常連客となっています。毎年初夏になると決まって同じ材木にやって来ては穴をあけます。最初は材を撤去したり駆除を試みたりしましたがキリがなく、ここ十数年はその材木だけ穴を開けてもらうように御提供しています。(上の写真:桐)

表題の写真の様にまばらな穴は被害ですが、たくさんの穴ならばどうなるでしょうか?    実はこれが使う人によっては価値を持ちます。


写真はベイヒ(米桧)に無数の穴があいた材ですが、この材で作られた作品は独特の味を出していました。欠点も多くなれば長所となる例です。他にも節の材、曲がりの材、変色の材など通常は欠点でもそれが極度だと逆に価値を生む場合があります。欠点を面白い特徴ととらえる感性がこうした材を生かしています。

オオハキリバチは今は迷惑ですが、将来無数の穴をあけた材が価値を生んで恩返ししてくれる事を期待して、しばらくは住み家を提供し続けます。

* 材木に穴をあけるハチは「オオハキリバチ」と「クマバチ」が来ています。

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